弱点や甘さに容赦なし!本気の指導で鍛えられた、就職できる真の実力

クリーク・アンド・リバー社が運営するC&R Creative Academy(以下、アカデミー)責任者佐藤が、卒業生にインタビューして、本音で語ってもらうシリーズ。

今回インタビューした卒業生は、昼間キャラクターモデルコースを卒業された東山さんです。

この春COYOTE 3DCG STUDIOへ就職した東山さんに、アカデミーでの学びや実感する自身の成長、今後の展望などをうかがいました。


[インタビュイー]
昼間キャラクターモデルコース卒業生 東山さん(2024年11月卒)

[インタビュアー]
C&R Creative Academy 塾長 佐藤浩平


ただのスキルアップじゃ不十分。就職して活躍するための力が欲しい

佐藤(C&R Creative Academy責任者)※以下、佐藤:

まずは、アカデミーに応募したきっかけからうかがえますか?

東山さん(卒業生)※以下、東山:

元々、仕事をしながら夜間のCGの専門学校に1年程通っていましたが、卒業時点でゲーム業界に就職できるレベルには達していないと感じていました。丁度その頃、当時のTwitter(現在のX)でレベルの高い作品を探していたときにアカデミーを知って、選考を受けたところ「このレベルでは難しい」という評価をいただいて…。

佐藤:

キツいことを言われましたね。僕もその時東山さんに「今の作品で就職できる確率はどれくらいだと思いますか?」と聞かれて、「5%くらい」と答えたことを覚えています。

東山:

レベルが低い自覚はあったので、正直に言っていただけて良かったと思いました。

佐藤:

そこから再度挑戦してくれたんですね。

東山:

全部で4回応募しました。というのも、アカデミーが求めているものを理解しつつも、ずっと「自分が作りたいものを作りたい」というプライドが強くて。そのミスマッチを認識しながらも我を通していたんです。

佐藤:

え!?そのミスマッチには気づいていたんですか?

東山:

僕が作りたいものは、マリオや男性キャラクターといったカッコイイもの。でも求められていたのはきっとかわいい女性のキャラクターで、分かっていてもそれは作りたくなかったんです。

佐藤:

なるほど。私たちも確かに当時から東山さんの嗜好は認識していたし、必ずしも美少女キャラクターを作らないと入校できないわけでもありません。でも、プロになったらきっと好みではないタイプも作らないといけない場面もあるからその時困るだろう、と選考メンバーで危惧していました。

東山:

専門学校では「作りたいものを作る」だったけれど、アカデミーは就職を優先するからこそ、時流に合った、美少女キャラクターのような作品づくりも求められる。そういう環境だと思って切り替えることができて、苦手だったテクスチャの技術も磨いて約5ヶ月で合格しました。

高いモチベーションでプロの仕事術を学べる環境

佐藤:

アカデミーに関して、入校前と入校後では何かギャップを感じましたか?

東山:

前の専門学校と「先生の指導を受ける」という点では同じですが、どう作るかの考え方が全く違っていて、プロから教わる実感がありました。

佐藤:

これが本当のプロの現場の作り方なんだ、という感じ?

東山:

そうですね。雰囲気も全然違って、違いは大きく2つ、一つはカリキュラムの違いです。入校前の環境で重視されていたのは「ツールの使い方」の習得や応用で、それだけだとやはり就職は難しい。アカデミーは就職を見据えて「一つのキャラクターを作り込むこと」を徹底的に突き詰めます。

佐藤:

もう一つは?

東山:

周りのモチベーションです。ツールの勉強だけではモチベーションは下がるし、実際辞める人も多かったです。でもアカデミーはまず選考をパスした人たちであり、みんな本気でした。

佐藤:

そうは言っても、アカデミーはハードですよね。

東山:

ワクワクしながらのスタートでしたが、120%の力を出さないとできない課題を、厳しいスケジュールでこなさないといけないのは大変で。前半からテクスチャ表現につまずいて、知識もないし苦労しました。

「広い目で見て細部を詰める」弱点に本気で向き合ってくれた講師の存在

佐藤:

最初からハードだったようですが、後半はさらにアクセルをベタ踏みするようなカリキュラムだったかと思います。

東山:

(笑いながら大きく頷いて)後半は相当厳しかったです。前半と求められるクオリティのレベルが全く違いました。特に時間がない中で「全く同じに似せて作る」という課題が大変で。

佐藤:

非常に細かいところまで詰めますよね。虫眼鏡で見ているんじゃないかと思うくらい。

東山:

でも、それがあったからこそかなり観察眼が高まったと思います。

佐藤:

最初はクオリティの高さについていくのが大変だったけど、徐々に慣れていった感じですか?

東山:

そうです。やり方が分かると進め方が大きく変わって、順調にできるようになりました。それまではずっと先生に「細かいところを見過ぎ」と言われていて…。

佐藤:

全体ではなくて、細部を見過ぎていたんですね。プロは皆さん、まず全体の60%ができてからディテールを詰めていくと言います。東山さんはディテールにハマっちゃうタイプでした?

東山:

まさにそうです。先生からの指摘に感謝しながらも、直せなくて。ある時本気で「本当にやめて」と強く言われて、そこで「これは本当にダメだ」と思い、段々広い目で見る意識がついていきました。受講中の一番の成長ポイントだし、今は同じ傾向の後輩にもアドバイスしています。

ハードなカリキュラムだからこそ、「集中」を大切に

佐藤:

今振り返ってみると、アカデミーは東山さんにとっていかがでしたか?

東山:

オンラインとか一人で作業することが苦手なこともあり、「学校」として捉えると厳しかったのですが、「仕事」として考えれば当たり前のことを言われているなと感じていました。

佐藤:

なるほど!

東山:

仕事はプロとしてお金をもらうわけだから、厳しいことを言われても直すのは当たり前ですよね。

佐藤:

そうは言っても苦手なオンライン中心のカリキュラムに、どのように対応したのでしょうか?

東山:

僕の場合は、大体夜の10時から2時の間が集中できる時間帯なので、日中は講義、作業は夜にガッと集中的にと決めていました。

佐藤:

入校前にやっておいた方が良かったと思うことはありますか?

東山:

個人的には苦手なテクスチャを、もっと前からやっておくべきだったなと思います。あとは人体工学の勉強をしておくこと。プロになっても使える知識が早くから身に付きますからね。

挫折しそうになった時、助けになった存在は…

佐藤:

「広い目を持てるようになった」というお話もありましたが、アカデミーで学んだ期間を通して、成長の実感はいかがですか?

東山:

技術面は全体的に大きな成長を感じています。特にモデリングに関して、人体の構造を意識して作ることでより人間らしく表現できるようになったと思います。苦手意識があったテクスチャも、Substance PainterやArnold Rendererといったツールを覚えてスキルアップできました。

佐藤:

なるほど。

東山:

意識の持ち方も変わりました。技術も仕事の進め方も身につけ、さらに広い目を持ちながら細部にまでこだわる「目が良くなった」ことで視野が広がり、全体を見られるようになったんです。

佐藤:

大変なカリキュラムをやり遂げられた秘訣はありますか?

東山:

プロになると決めて仕事を辞めて入校したので、「もしダメだったら」という考え自体ありませんでした。自己啓発本も参考にしながら、諦めなければどこかで芽が出ると思っていました。

佐藤:

背水の陣だったんですね。

東山:

でも、実は諦めそうになったこともあるんです。

佐藤:

どのタイミングですか?

東山:

3体目の課題をリファレンスをかえて作り直したときです。退学勧告を受けるんじゃないかという危機感から一度はエフェクトコースに行こうかと思ったりもしました。

佐藤:

えー!?

東山

でもディスコードで先輩たちに励ましてもらって。

佐藤:

いろいろ経験している先輩からのアドバイスは心強いですね。

東山:

本当にそうでした。

がむしゃらに頑張り続けるだけでは行き詰まる

佐藤:

これからゲーム業界を目指す人へのアドバイスをいただけますか?

東山:

「諦めないこと」と「考えること」の大切さです。正直、諦めないだけなら作品を量産し続けるだけでいい。けれど、魅力があるキャラクターには、そのかわいさやかっこよさに理由があると僕は思っていて。感覚的な部分もあるはずだけど、それも知識をつけた上での感覚だと思います。

佐藤:

そうですね。

東山:

だからこそ身体の構造などしっかりと対象の造形を見て考えることが大切だし、それを表現に活かして、諦めずに頑張ることですね。

佐藤:

確かに両方必要ですね。アカデミーはどんな人におすすめですか?

東山:

いろんな人、特に「感謝の気持ち」を持てる人がいいと思います。教えへの感謝はもちろん、アカデミーの学費無料という制度にも。そこは大抵の人が怪しむポイントかとも思うのですが…。

佐藤:

そうですよね。

東山:

アカデミーの卒業生がゲーム業界に就職することで、このビジネスモデルは成り立たちます。だからお金をかけて育ててもらっていることに感謝の気持ちを持って頑張らないと。それと先生が「教えてくれる」世界ではないので、自分で教えを請いに行くくらいの自主性のある人ですね。

佐藤:

東山さんは、最初からそのスイッチは入っていたんですか?

東山:

先輩方の作品を見ていて、アカデミーは主体性が求められる学校だと感じて、そんな高い意欲を持った人たちが集まる環境なら、自分も絶対に成長できると思って選びました。

アカデミーで “上のレベル”を知ったからこそ描ける未来

佐藤:

卒業して就職も決まって、東山さんは今後のキャリアの展望をどのように考えていますか?

東山:

やっぱりマリオにいつか携わりたいので、もっと頑張らないといけません。会社で実務から学ぶだけではなく、自主制作にも取り組んでいこうと思っています。アカデミーに入ったことで上のレベルが分かって、もう俄然やる気が出ています!

佐藤:

根性で這い上がっていくタイプですね!これからのご活躍も楽しみにしています。

東山:

精一杯頑張ります!

取材後記

アカデミーの短期間で、もがきながらも、広い目で見て細部を詰めるプロフェッショナルな力を身につけた東山さん。「今の実力はゲーム業界で通用するのか」と悩んでいる方には、東山さんのように、一歩踏み出して挑戦したいと思えるきっかけになったのではないでしょうか。
踏み出して挑戦したいと思えるきっかけになったのではないでしょうか。

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