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クリーク・アンド・リバー社(C&R社)が運営するC&R Creative Academy(以下、アカデミー)運営大久保が、卒業生にインタビューして、本音で語ってもらうシリーズ。
今回お話をうかがったのは、アカデミーのモーショングラフィックスコースを卒業し、ゲーム・エンタメ業界で現役で活躍するIさんです。もともと病気を抱えながらも、趣味でYouTubeやニコニコ動画に映像を投稿していたIさん。「楽しいことを仕事にしたい」という一心でアカデミーに飛び込み、コンポジターとして就業。その後、映像制作・組み込み・企画という三つの顔を持つ、唯一無二のポジションへと成長していきました。
「あの時、一歩踏み出してよかった。多分、俺が人生唯一踏み出した一歩やな」——そんな言葉が印象的な、等身大のキャリアストーリーです。
[プロフィール]
モーショングラフィックスコース卒業生:Iさん(2023年卒業)
[インタビュアー]
C&R Creative Academy運営 大久保よし美
大久保(C&R Creative Academy運営)※以下、大久保:
まず、これまでのご経歴と、アカデミーに入ったきっかけから聞かせてもらえますか。
Iさん(卒業生)※以下、Iさん:
僕はもともと映像業界とはまったく関係のない仕事をしていました。ただ、病気の影響もあって長時間働くことが難しくて…。その頃は趣味でYouTubeやニコニコ動画に動画を投稿していたんです。ゲームのオープニング映像を見るのも好きだったので、「自分でも作ってみたいな」と思ったのが映像制作を始めたきっかけでした。
大久保:
映像を仕事にしようと思ったのは、どのタイミングだったんですか。
Iさん:
やってみたら、めちゃくちゃ面白くて。動画を投稿すると反応をもらえることもあって、それが自信にもつながりましたし、「やっぱり楽しいな」と思えて。だったら、この楽しいことを仕事にできたらいいなと思うようになったんです。
大久保:
アカデミーを知ったきっかけは何だったのでしょうか?
Iさん:
映像の勉強ができる場所をいろいろ調べている中で見つけました。専門学校も考えたんですが、数百万円の学費を払って2年間通うことを考えると、年齢的な不安もありました。その点、アカデミーは半年で学べて就職支援もある。それに受講料も無料だったので、その二つが大きな決め手でしたね。
大久保:
毎回皆さんに聞いている気もするのですが、受講料が無料と知った時は、正直怪しいと思いませんでしたか?
Iさん:
少しは思いました(笑)。ただ、クリーク・アンド・リバー社が就業支援まで行っているからこその仕組みなんだろうな、という理解もありました。
当時はハローワークなどでも仕事を探していたんですが、「業界経験○年以上」という求人ばかりだったんです。「業界経験積みたくて来てるのに、経験ないと入れないってどういうことやねん」ってなっていたので、その時にアカデミーの条件はドンピシャでしたね。
大久保:
面接を受けた時の印象は覚えていますか?
Iさん:
正直、受かると思っていなかったんです。「ああ、受かるんや」みたいな。
大久保:
当時のIさんの面接の印象、ちょっとお話しすると、コミュニケーション力もあって、自主的にAfter Effectsも触っていて、「期待できるぞ!」ってなったのを覚えていますよ。
Iさん:
そうなんですね。やっぱ関西人なんで、コミュニケーション能力は自負してます(笑)。


▲ 受講期間中に制作した作品
大久保:
クリエイティブ業界に転職されてから3年ほど経ちますが、当時のことを振り返って記憶に残っていることはありますか?
Iさん:
もともと独学で学んでいたこともあって、入校するまでは「もしかしたら自分は結構できる方なのかもしれない」と少し期待していたんです。でも実際に入ってみると、周りの受講生のレベルが本当に高くて。「自分はまだまだだったんだな」と痛感しましたし、かなり落ち込んだのを覚えています。
大久保:
実は運営目線では、「今すごくいい壁にぶつかってるね、順調、順調」って思いながら見ていたんですよ。
Iさん:
ちょっとそれ言ってほしかったですね。そしたらもう少し安心しながら就活できたのに(笑)。
大久保:
たしかに(笑)。最後まで走りきれた原動力は何でしたか?
Iさん:
やっぱりやっていて楽しいっていうのが一番ですかね。
アカデミーで特に楽しかったのが、好きな映像を分析して資料にまとめる課題です。業界研究を行って、好きな映像を分析してPowerPointにまとめたりしたんですけど、あれがすごく印象に残っています。「今まで手なりで作っていたものを深掘りするというか、こういう見せ方ってこんなに気持ちいいんだ」って、そこで学びを得て。次に自分で作ってみて、「ああ、確かにこうなるんだ」って手ごたえを感じて…。自分の実力が着々とついていっているのを実感できたのが、すごいモチベーションになりましたね。
大久保:
同期の存在も大きかったんじゃないですか?
Iさん:
そうですね。同期の中で一番スキルがあった方が、わからない時に聞いても教えてくれたり、自分の作ったものに対して意見をくれたりして。振り返ると、「あの人が頑張っているから自分も頑張ろう」と思える存在だったと思います。
大久保:
講師からのフィードバックで印象に残っていることはありますか?
Iさん:
最初の方は、自分がすごくできていると思って出したものをすごいバッサリ切られていたんで、結構ショックでしたね。ただ、そのフィードバックが本当に的確だったんです。今まで人から作品について意見をもらう機会がほとんどなかったので、「こういう見方があるんだ」と毎回勉強になっていました。
あと、プロの方が実際に制作したデータを見せていただいたこともあって。その完成度の高さには純粋に感動しましたね。
大久保:
技術そのものというより、「目指すべきレベル」を見せてもらった感覚だったんですかね。
Iさん:
そうかもしれません。技術を教わったというより、「このレベルを目指すんだ」という背中を見せてもらっていた感覚に近いですね。ただ、今でも褒められた記憶より、バッサリ切られた記憶の方が残っていますけど(笑)。


▲ 制作の中で行った業界研究レポートの一部
大久保:
卒業後、就業してみてどうでしたか?
Iさん:
面接の時に、「うちはコンポジターというより、組み込み業務がメインになると思います」とは言われていたんです。でも正直、「映像で採用されているんだから、いずれ映像制作もやるだろう」くらいの気持ちで入社したんですよね(笑)。ところが入社してみると、本当に最初は組み込み業務ばかりで。プログラミングも必要になって、検索しながらコードを書いていました。
大久保:
かなり想定外だったと思うんですが、投げ出さずに取り組めたのはなぜだったんですか?
Iさん:
高専時代に少しプログラミングをやっていたんですけど、その頃は本当に苦手で。「将来プログラミングの仕事だけは絶対にしない」と思っていたくらいなんです(笑)。
だから最初はかなり戸惑いました。でも、実際にやってみると、思った通りに動いた時の面白さもあって。何より、自分の好きなコンテンツに関わっているという実感があったので、続けられたんだと思います。
大久保:
映像制作の機会もあったんですか?
Iさん:
そうですね。組み込みをやりながら映像制作も任せてもらえましたし、企画にも携わるようになりました。今振り返ると、自分の立ち位置はちょっと特殊だったと思います。企画職なんだけど映像も作れるし、映像制作者の視点で企画に意見も出せる。そういう部分を評価していただけたのかなと思います。
大久保:
具体的に印象に残っているエピソードはありますか?
Iさん:
入社してから2つ目に携わらせていただいたプロジェクトですね。その時に、ある映像パートをほぼ一任していただいたんです。しかも、かなり目立つ場面で使われる映像だったので、プレッシャーもありました。
でも、完成後に上司がすごく褒めてくれて、周りの人からも色々と反応を頂けたんです。
それからちょくちょくと映像の仕事も任せてもらえるようになって「ああ、自分の仕事がちゃんと評価されたんだな」と実感できた出来事でした。やっぱりあれは嬉しかったですね。
大久保:
今は大手遊技機メーカーで企画職として正社員登用が決まったんですよね。どういった経緯で?
Iさん:
入社した時は、正直ここまでいろいろやることになるとは思っていなかったんですけど(笑)、結果的には映像だけじゃなくて、組み込みや企画にも関わらせてもらえたのが良かったのかなと思っています。企画を考える時も映像目線で意見を出せますし、映像を作る時も企画の意図を理解した上で考えられるので。そういうふうに、いろんな立場を経験してきたからこそ見える視点を評価していただけたのかな、と思っていますね。
大久保:
Iさんの柔軟さや、周りの人と違う経験を経てきているからこそ見れる視点って、クリエイティブの仕事では重要な視点だと思いますよ。
Iさん:
確かに、映像も組み込みも企画もやってきたからこそ見える部分はあるのかなと思いますね。企画職なんですけど、つい映像目線で考えてしまうんですよ。「ここはこう見せた方が面白いんじゃないか」とか(笑)。
たぶん普通の企画とは少し違う視点やと思うんですけど、そういうところを評価していただけているのであれば嬉しいですね。
ただ、映像の自我が強すぎて、「お前企画やのに、めちゃくちゃ映像目線でフィードバックしてくるやん」と思われてしまうかもしれないので、そこは今後の課題かもしれません(笑)。
大久保:
今後はどんなクリエイターになっていきたいですか?
Iさん:
本音を言うと、今でも映像一本で突き詰めていきたい気持ちはあります。映像のプロフェッショナルになりたいという想いはずっとあるんです。ただ、企画もすごく好きなんですよね。面白くないからやっているわけではなくて、純粋に楽しいんです。
だから将来的には、企画もできて、実装もできて、映像も作れる。そんな幅広い領域で活躍できるクリエイターになりたいと思っています。
大久保:
まさに三足のわらじですね。
Iさん:
そうですね。やっぱり全部できたら、自分にできることの幅も広がりますし、仕事もより楽しくなると思うんです。企画する人の考えもわかるし、実装する人の苦労もわかるし、映像を作る側の視点も持てる。全部を理解しているからこそ、より良い提案やコミュニケーションができると思うので、そういう強みを持ったクリエイターを目指したいですね。
大久保:
作品づくりや制作に関わる中で、一番大切にしていることってなんですか?
Iさん:
映像という観点でいうと、「どれだけ気持ちよく見せられるか」ですかね。
映像って、視聴者に気持ちよさや高揚感を届けるための演出がすごく大事なんです。だから「どの瞬間を一番気持ちよく見せたいのか」を考えて、そのために前後の流れや演出を逆算して組み立てています。あとは、既存のIPを扱う作品も多いので、原作へのリスペクトはとても大切にしています。原作が好きな人にもしっかり伝わるような、愛情のある映像づくりをしていきたいですね。
大久保:
作品を見ていても、作り手がどれだけ愛情を持って向き合っているかって伝わりますよね。
Iさん:
本当にそう思います。見ている側にも伝わりますし、作っている側だからこそ感じることもあります。もちろん仕事なので、理想通りにすべてを表現できるわけではありません。でも、その制約の中でも最大限に原作へのリスペクトや愛情を込めることは大切にしたいですね。ファンの方に「この作品をちゃんと理解した上で作っているんだな」と感じてもらえるようなものづくりを続けていきたいです。
大久保:
今なんかすごくいい話聞いた。しみじみしちゃいました。
Iさん:
そんな大したこと言ってないです(笑)。でも、やっぱり愛は持って向き合っていきたいですね。もちろん仕事なんで、自分の好きなものを好きなように作れるわけじゃないっていうのはわかっているんですけど。その中でも最大限、「この作品が好きだ」という気持ちとか、原作へのリスペクトは持っていたいなと思います。そういうのって、ファンの方にも伝わると思うんですよね。
実際、自分も見る側として「あ、この人たち本当に作品が好きなんだな」って感じることがありますし。だから自分も、そういう気持ちを大事にしながら作品を作っていきたいです。


▲演出や見え方にこだわりを持って制作
大久保:
今のIさんから、入校前の頃の自分に何かメッセージを送るとしたら、どんな言葉を送りますか?
Iさん:
難しいですね……。なんとかなるよ、としか浮かばなかった(笑)。
本当に、アカデミーに入る前の自分は想像もしていなかったんですけど、入校したことで人生が大きく変わったんですよね。ちょうど好きな会社の募集があって入社できましたし、入社後も尊敬できる人たちに出会えて、今では自分のやりたかった映像制作にも関われています。だから、「お前が思っているより、運もいいし、なんとかなるぞ」って伝えたいですね。
大久保:
では最後に、クリエイティブなことに興味があって、「好きなことを仕事にしたい」と思っている方へ、背中を押すメッセージをお願いします。
Iさん:
僕自身、本当に特別なスキルがあったわけではなかったんです。アカデミーに来た当時は、やる気だけを持って飛び込んだような感じでした。でも今は、好きな会社で、好きな仕事ができています。正直、仕事に行くのが嫌だなと思ったことがほとんどないくらい、毎日楽しく働けているんです。
まあ、勇気を出して一歩この行動したから結果がつながっているとも思っているので。自分にはセンスがないとか、この業界には向いていないんじゃないかとか、あまり決めつけないでほしいなと思います。
ちょっとでもやりたいっていう気持ちがあって、これまでに少しでも自分で手を動かして何かを作っているのであれば、無料やし、「いろんなことを教えてもらえるアカデミーに挑戦してみる」っていう一歩を踏み出すっていうのは大事かなって。
僕自身、その一歩で人生が変わりましたからね。サービス業から未経験でこの業界に入り、今こうして働いているので、本当に挑戦する価値はあると思います。
大久保:
未経験だから業界に入るのは難しいかもしれないと悩んでいたところから、実際にこうして活躍されている姿を見ていると、一歩踏み出すことの大切さを改めて感じますね。
Iさん:
僕自身も今、改めてそう思っています。「あの時、一歩踏み出してよかったな」って。振り返ると、あれが人生で一番大きな一歩だったかもしれません(笑)。
▲C&R Creative Academyで制作したデモリール
「なんとかなるよ」——そのひと言に、Iさんのこれまでの歩みが凝縮されているように感じました。病気を抱えながら趣味で映像を作り続け、やる気だけを持ってアカデミーに飛び込み、コンポジター・組み込み・企画という三つの顔を持つ唯一無二のポジションへ。「好きなコンテンツに携わっている」という原動力が、どんな壁にぶつかっても前に進む力になっていたのだと伝わってきました。「楽しいことを仕事にしたい」という気持ちを持っているすべての方に、ぜひ読んでいただきたいストーリーです。
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